※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
ラスベガスに行く前の自分は、何も知らなかった
初めてラスベガスに行ったのは3年前で、友人3人との旅行だった。「カジノってどうやって遊ぶの?」という状態のまま飛行機に乗った。事前にネットで少し調べたが「なんとかなるだろう」と思っていた。その「なんとかなるだろう」は盛大に外れた。
最初に入ったのはベラージオだった。ラスベガスのストリップで最も有名なホテルの一つで、内部は豪華で広大だった。フロア全体にスロットマシンが並び、その奥にテーブルゲームが広がっていた。入ってすぐに「ここはルールを知っていないと始められない場所だ」と実感した。
フロアを歩いていたら、チップを使っていないことに気づかれたのか、ディーラーに英語で声をかけられた。何を言っているのかわからなくて「I’m just looking」と言ったら、やさしく笑って「No problem」と言われた。その会話だけで少し安心したが、「実際に始めるにはどうすればいいか」が全くわからないまま、1時間くらいフロアを歩き回った。
チップの買い方——最初の関門
チップは「カジノケージ(カウンター)」で現金と交換する。ラスベガスのカジノなら「Cage」と書かれた窓口がある。ここで現金またはカードを渡してチップに換える。日本語で「両替所みたいなもの」と考えれば良い。
ベラージオのケージに行って「100 dollars, please」と言ったら、紙幣を確認されてチップが出てきた。出てきたのは赤いチップ($5)が10枚、青いチップ($1)が50枚という内訳だった。ベラージオでは$5チップが赤、$25が緑、$100が黒という色分けになっているが、これはカジノによって異なる。
テーブルゲームでもチップを直接ディーラーに渡して交換することができる。テーブルに現金を置いて「Change, please」と言えばディーラーがチップに換えてくれる。ただしテーブルでの交換はゲームの流れを止めることになるので、最初はケージで換えた方がスムーズだと思う。
失敗したのは、最初にケージに行かずにテーブルに近づいてしまったことだった。チップも持たずにテーブルの空席に座ってしまい、ディーラーに「現金は置かないで」というような意味のことを言われた。慌ててテーブルを離れた。
テーブルマナーで知っておくべきこと
テーブルゲームにはいくつかの暗黙のルールがある。知らないと恥をかく前に、知っておいた方が良いことをまとめておく。
最初に知らなかったのは「手でカードを触ってはいけないゲームがある」ということだ。ブラックジャックでは、カードを伏せた状態で配られるゲーム(フェイスダウン)と表向きに配られるゲーム(フェイスアップ)があって、フェイスアップのゲームではプレイヤーはカードに触れないのが基本だ。触ってしまうと、不正を疑われることがある。
ブラックジャックのジェスチャーも覚えておくと良い。ヒット(カードを追加)したいときはテーブルを指でトントンと叩く、スタンド(止める)したいときは手を横に振る、という動作で伝える。口で言っても良いが、周囲がうるさいと聞こえないのでジェスチャーを覚えておくと確実だ。
MGMグランドに移動してから、バカラのテーブルを見ていた。バカラは選択肢がシンプルで(プレイヤーかバンカーかタイに賭けるだけ)、ルールが簡単だという印象があった。実際に試してみようとテーブルに近づいたが、最低ベット額が$25だった。気後れして結局やらなかった。
後から知ったのだが、ラスベガスでも最低ベット額が安いテーブルは探せばある。センターの大型カジノよりも、ストリップから外れた地元民向けのカジノ(サファハラやエクスカリバーなど)の方が最低ベットが低く設定されていることが多い。初めてなら最低ベットを確認してから座るのが鉄則だ。
予算管理——決めた額以上は使わないルール
旅行前に「カジノで使う予算は1日$100まで」と自分で決めていた。ラスベガス3泊4日で合計$300をカジノ予算として設定した。
1日目にベラージオのスロットで$40を使い、ブラックジャックで$20を使って、$60の損失だった。2日目はスロットで$30を失ってから粘ったら$20戻ってきて、$10の損失。3日目はポーカーのキャッシュゲームに初挑戦して、$50入れて$18で退場。3日間の合計損失は$88で、予算$300に対して$88の損失で収まった。
予算を決めておいたのは正解だった。カジノには「もう少しやれば取り返せる」という気持ちになる瞬間が確実に来る。負けているときに追加で入れたくなる感覚は、実際にやってみて初めてわかった。あらかじめ「この日はこの金額まで」と決めておかないと、際限なく使ってしまう可能性がある。
財布から現金を出す代わりに、専用の封筒に予算分の現金だけを入れて持ち歩いたのが良かった。封筒が空になったらその日はカジノを終わりにする、というシンプルなルールにした。クレジットカードはホテルの部屋に置いてきた。
初心者に向いているゲームと向いていないゲーム
ラスベガスを経験して、初めてカジノに行く人に向いているゲームとそうでないゲームがある程度わかった。
向いているのはスロットだ。ルールは不要で、入金してボタンを押すだけ。コミュニケーションもいらない。勝率は低いが、とにかく始めるハードルが最も低い。「カジノの雰囲気を体験したい」という目的なら最初はスロットで良いと思う。
ブラックジャックは、ルールを覚えれば初心者でも楽しめる。基本戦略(ベーシックストラテジー)を一枚のチートシートに書いて持ち込むことも許されているカジノが多い。ハウスエッジ(カジノの取り分)が低いゲームでもあるので、長く遊ぶなら良い選択だ。
バカラはルールがシンプルだが、最低ベットが高いことが多い。ルーレットはわかりやすいが運の要素が強く、ハウスエッジが高い。ポーカー(テキサスホールデム)は他のプレイヤーとの対戦なので、事前にルールと基礎戦略を勉強してから臨む必要がある。
恥をかいた話のまとめ
チップなしでテーブルに座ってしまったこと、カードを触ってはいけないゲームで触ろうとしてディーラーに止められたこと(バカラで試みた)、チップを換金するときにケージではなくATMに並び続けて10分無駄にしたこと。小さな失敗を数えればきりがない。
でも大きな恥というほどのことは起きなかった。ラスベガスのカジノは観光客が多いこともあり、ディーラーやスタッフはビギナーに慣れている。明らかに戸惑っている様子を見せれば、笑顔で説明してくれることが多かった。英語が話せなくてもジェスチャーとゆっくりした発音で何とかなった。
事前に基本的なルールとマナーを知っておくだけで、初めてでも十分に楽しめると思う。「恥をかかないように完璧に準備してから行こう」と考えすぎると機会を逃す。ある程度の失敗も含めて体験として楽しむくらいの気持ちで行くのが、ラスベガスのカジノには合っているかもしれない。
